ボランティアとは、自由意志で自ら望んで提供すること
ぽかぽか陽気の秋の気持ちの良い
日々が続いていますね。
人というのは自らの自由意志に
則って生きていると、
力を発揮することができ、
かつ自分の行動に責任を持ち、
良い感情でいられることが
できるものです。
これは、ゴール設定の基本でもあります。
自らが心から望む(want-to)のゴールを
設定することが、ハイパフォーマンスの
鍵となります。
ある企業様に経営幹部向けの
リーダーシップ研修において、
この理論を説明しましたら、
それはボランティアの概念と
同じですね。と、言われました。
ボランティアと聞くと、
日本では奉仕、特に、無償によるものと
いうイメージが強いですよね。
このボランティアという言葉、
英語ではVolunteerですが、
フランス語のVoluntary
(“One who vounteers”=
ボランティアする人という名詞)
ボランティアする人という名詞)
ラテン語のvoluntraiusという
形容詞形(Voluntary)が起源で
“of one’s free will”、”desire”
“one’s own choice”、“willing”
自らの意思で、望んで、
自分の選択で、率先して、
という意味だったようです。
ケンブリッジ辞典においては、
Offer to do something that you do not have to do,
often without having been asked to do it
and/or without expecting payment.
頼まれた訳でもなく、やる必要がない何かを
(対価を期待することなく)やることを
申し出ること。
申し出ること。
となっております。
ここでも自らの意思で
すすんで提供する
という要素が強いです。
無償という概念も加筆されていますが、
無償であることが、趣旨ではないのです。
ボランティアをすること、
それは、自らの意思で望んで
やると決めて(選択して)、
他者のために自分が提供できる
何かを自ら望んで提供することです。
確かに企業の方(社長)が
おっしゃっていた通り、
これは、want-toの考え方と
完全に一致します。
やらなくてもいいことをやる、
だけではなくて、やらなくていい!
と止められても、やりたい!
と申し出る。
そのレベルの内側から溢れ出す情熱が
want-toなのです。
Want-toということは、そこには
ゴールが介在します。
何のために、ボランティアするのか?
対価が支払われなくても、
見返りがなかったとしても
自分の貴重な時間や労力を提供する。
そこにはどんな目的があるのか?
もしかしたらそれは、
やろうと思った時点では
明確には見えていないのかもしれません。
でも、人間は目的がないと生きては
いけない動物なのです。
意識には上がっていなくても
何らかしらの意図、目的、ゴールは
潜在的に必ず存在します。
自分に質問を投げかけてみる。
そうすることにより無意識が意識化し、
ぼんやりと「何のため?」が
見えてくるものです。
やったことが喜んでもらえると嬉しい。
達成感を得ることができる。
組織のために、何か役に立ったという感覚、
仲間たちと一緒に取り組む喜び。
関わったことに対して得られた経験や人間関係。
それら全てが目的になり得ます。
人のため、役に立ちたい。
なんだか言葉にすると
気恥ずかしく思うかも知れません。
でも、それは人間の本能に刻まれた、
人間としての生きる目的に
つながる思いなのです。
目に見える労働の物理的な
対価、報酬ももちろん大切ですが、
それよりもさらに高いレベルの
心の満足は、
「自らの意思で、みんなのために」
というマインドから湧き起こって
くるものなのです。
ボランティアする側の個人も、
ボランティアしてもらう側の組織も、
どちらもこのことを忘れは
ならないですね。
組織側は、貴重なリソースを
提供していくださる方の意思に感謝し、
それぞれの個々人の「目的」を達成できる、
力を発揮していただけるような場を
提供できるように尽力する。
そして、有償、無償に関わらず
最大限の敬意を持って接する。
そして、ボランティアする側も、
自らの自由意志で望んでいるのか?
その先の何の目的のために
やっているのか?を
常に問い続けることが大切だと
思います。
自らの意思に背くようなやり方を
していないか?
そうなると、自己犠牲になり、
エネルギーが枯渇してしまう。
視点は組織の環境や他人がどうこう、
ではなくて、最終的には、
自分自身がどうしたいか?
どうするのか?
自分の意志にそうことが、
自分自身の力を最大限に組織に
提供できることに繋がり、
双方にとってベストな結果を
生むことを心の留めておく。
これは、ボランティアでなくても、
営利活動であっても同じことです。
目の前に課題が立ちはだかって、
折れそうになっても、立ち返るところ、
それは、自分が自分の意思で
どこに向かいたいからここにいるのか?
自分の人生の方向と、
組織の方向がつながっていると
感じられるのか?
組織が自分のゴールの実現を
後押しできるような場を提供できるほど、
大きなゴール(理念、ミッション、価値観)
を持って営みを行なっているか?
これに尽きるのです。
自らの意思で決めるからこそ、
責任も取れる。
自らの意思で決めるからこそ、
底知れぬエネルギーが
湧き出てくるのです。
何か参考になるものがあれば
お役に立てていただければ嬉しいです。
今日もお読みいただきありがとうございました。
椎根慶子
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